近江国指定史跡清水山城跡と本堂谷遺跡(井ノ口館)を訪ねる(第734回例会)
●日時
令和6年12月1日 午前10時15分 時間厳守 雨天決行(行程変更あり)
予定通り開催いたします。
●集合場所
JR湖西線「新旭駅」改札口前
弁当・飲物・敷物・帽子・ハイキング靴・ステッキ・タオル・雨具を持参してください。
マスクの着用は各自の判断でお願いいたします。
●案内講師
中井均氏(滋賀県立大学名誉教授)
●行程
新旭駅(徒歩約20分) → 新旭森林スポーツ公園(徒歩約20分) →
清水山城【東屋敷跡(越中殿) → 西屋敷(加賀殿) → 大門跡 →
Ⅰ曲輪下畝状竪堀 → Ⅰ曲輪・Ⅱ曲輪堀切 → Ⅱ曲輪 →
Ⅰ曲輪(主郭・虎口・礎石建物) → 竪堀 → 大堀切 → 北出曲輪群他 →
下山】 → 本堂谷遺跡(井ノ口館) → 新旭駅(15時30分頃)
●参加費
賛助会員・正会員 1000円
通信会員・当日参加者 1500円
(資料代・保険代・記念写真代・下見費用・講師謝礼として)
●見どころ
清水山城は高島七頭(越中、田中、朽木、永田、平井、横山、山崎各家)の
惣領家である越中氏の居城と伝えられる。
曲輪・土塁・堀切・竪堀・畝状空堀群・虎口遺構の保存状態が良く、
中世の在地土豪の城館を考える上で重要である点が評価され、平成16年(2004)国史跡に指定された。
清水山城は、饗庭野の台地南東部にある丘陵上に立地しており、
南部に安曇川、東側には西近江路が通る要衝の地に位置している。
標高210mの山頂部にある主郭Ⅰを中心に、
三方へ派生する尾根上に曲輪を配置する放射状連郭式の山城である。
主郭内部では、発掘調査により、六間×五間の大規模な礎石建物が出土しており、
多数の土器類や金属製品が出土していることから山上での居住空間を兼ね備えていたと考えられている。
昨年、滋賀県立大学名誉教授中井先生よる基調講演を頂いた際に紹介された遺構で、
出土した土器から1550年~70年頃の遺構であることで、信長による高島郡攻略の時期と一致している。
南面に虎口が開口し、北から西面には連続する竪堀や土塁、帯曲輪による防御がなされている。
主郭への登城道が整備されている東斜面には、四条の竪堀からなる畝状竪堀群が設けられ、
主郭Ⅰから南西に派生する尾根には、比高差の大きい堀切によって分断される曲輪Ⅱ・Ⅲが配置されおり、
曲輪Ⅲの南側には二条の堀切を設け、南西方向に対しては、曲輪Ⅱ・Ⅲと堀切によって防御を堅固にしている。主郭Ⅰから北西方向は台地の尾根続きにあたり、防御性の高い北曲輪群が配置、
北側を鉤手状の土塁で囲む曲輪群が連続し、その北から西側には畝状空堀群を設け、
緩やかな尾根筋は堀切によって遮断されている。
清水城内は案内板の整備及び草刈りがなされており、
過去に行った際には確認できなかった遺構も十二分に楽しめますので是非ともご参加ください。